FC2ブログ

ここは読んで字の如く「裏」です。性的・暴力的な表現を含みます。なお当方男性向作家ですが野郎も好きなので、ゲイとホモも容赦なく投稿するときがあります。18歳未満(高校3年生も)・ホモゲイが嫌い・私の絵が嫌い・現実との区別があんまりつかない…いずれか1つでも当てはまる方は絶対に見ちゃらめ!

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

ヘルゲンにて

前作「ニケル砦にて」

*************************************

「おいおい、やっとのことでシロディールから越境してきたってのに、本当に一部屋も空いてないのか!?」
「すいませんねえ…こんな物騒な時代だからか勇敢なお客さんが多いようで
 屋根裏の粗末な部屋まで満杯なんですよ」

俺は名乗るほどでもないフリーの戦士だ。
戦士と言っても、単独で大物を殺すなり、はたまた誰かの護衛だったり短期雇われだったりするという
その日暮らしに近い生活を送ってきた。己の肉体が資本だが、なんとかうまくやっている。
以前は…その金で適当に贅沢してみたり、帝都の花街や地方都市の宿屋で好きなように女を買っていたっけなぁ…。

しかしある事件をきっかけに、俺が女を買うことはなくなった。
あのクソホモビッチのガキのせいで・・・・・・・・・

・・・ああ、思い出すだけでもハラワタが煮えくり返ってアソコが勃っちまうからこの話は忘れてくれ。



さて、時は第三期433年。
ユリエル皇帝が何者かに暗殺され、シロディールをはじめとしたタムリエル帝国に
忌まわしき地獄への門・オブリビオンゲートが多数出現する事態となったのだ。

そして俺は現在スカイリムのヘルゲンの宿屋にいる。
…だが不幸なことに部屋は満室、酒場は俺と同じ野心を持っているであろう野郎どもでごった返していたのだ。
ヘルゲンはシロディールからの来訪者の玄関口にあたる村だが、軍事施設もわりかししっかりしていて
要塞の役割でもありそうだ。このような場所にはデイドラは足を踏み入れ難いだろう。

このスカイリム地方もそのオブリビオン動乱の例外ではない。
ここ南部のジェラール山地やペイル峠を見渡すだけでも、あの炎で縁取られた邪悪な門が
ぽっかりと口を開け、凶悪なデイドラをこの地へ排出しているのだ。
いち戦士として、この状態を見過ごすわけにはいかないだろう!

だがシロディールのコロヴィア出身でインペリアルの俺がなぜスカイリムに来たかといえば
…まあ、若干ヨコシマな希望かもしれないが・・・少し名声が欲しいからだ。
ネームバリューってものがあれば客の金払いも多少は良くなるってモンよ。

シロディールには既に恐ろしく有能な救世主の「クヴァッチの英雄」がいるからな。
俺がシロディールで一つ門を閉じたところで、クヴァッチの英雄の前では霞んでしまうだろう。
少し女々しい判断かもしれないが、俺のような無名が名をあげるには、こういう地方から
地道に外堀を埋めていく方法しかない。


「畜生…こんなところで野宿なんかすりゃ俺は凍死しちまうぜ…。」

俺はとりあえず宿屋の主人からスパイス入りワインと夕食を注文し、一人席についた。
うん、この酒は身体が温まっていいな。この極寒の地方ならではのユニークな飲み物だ。
俺は、酒で気分がハイになり殴り合っている下品なノルドの集団や、インペリアルの冒険者、
何か難しい話をしているエルフらの集団を尻目に今晩を過ごす方法をうんたら考えつつ食事をとった。

「・・・ん?」

ふと目線をのばすと、ブロンドの髪をした姉ちゃんが一人で食事をとっていた。
斜め後ろ姿だけだが、髪は端正に編み込みで纏め上げられ、青みがかった明るい色のローブを着ていた。
その姿がより一層野郎どもの中では際立って見えた。

こんなむさくるしい酒場で珍しい光景もあるもんだ。街道はもはや物騒だってのに女一人旅は危ないぜ。
・・・以前の俺ならすかさず声をかけにいっていたんだが、なんでだかもうここ長いこと
女に対して欲情というか…そういう感情や興奮が湧かなくなってしまった。

ぼんやりとその姉ちゃんを見ていると、食べ終えたのか席を立ち、顔が見え・・・・・・






「ああああああああーーーーーーッッッ!!!!!!!!」


「!!?」


……俺は腹の底から絶叫した。
とたんにざわざわしていた全員が一瞬にして静かになり、一斉に俺のほうを見た。

だが俺の視線はそのブロンドの女・・・・・・・・いや、男に向けられたまま微動だにしなかった。

「お、おまっ・・・・・!!!」
「・・・?」

俺は周りも見ず、そのブロンドの男のもとへ直進した。
見間違いではければ・・・・・・・・・ああ、いや、見間違えるはずなどない。年月が経とうが忘れるものか。
この髪、この顔、この身長。この完璧なまでに整った容姿は――――――・・・・・・

「お前っ・・・・・・・やっと・・・やっと見つけた・・・!!!」
「?なんだあんた…」
「忘れたとは言わせねえっ・・・この泥棒クソホモビッチ・・・!」
「・・・?だから誰だよあんた…」

怪訝な表情でそのブロンドは俺を見た。・・・どうやらこいつは俺を綺麗さっぱり忘れているようだ。
―――ならば思い出すまで問い詰めてやる!


「忘れたか?2年前ニケル砦でお前が俺にやらかしたことを…!」
「ニケル砦…?ああ、帝都の近くの…それがなんだっていうんだよおっさん」
ブロンドは身に覚えがないのだろう、若干イラッとしはじめたが俺はそんなことは構いない。

「俺はっ・・・俺はな・・・・・・!あの場所でお前に勝手に迫られて…有り金全部スられた哀れな男だよ!
 忘れたとは言わせねえぞ・・・お前は水浴びの後、抵抗できない俺に詐欺みたいな金額を
 提示して俺と寝たんだよ・・・・・・思い出せないか?なら思い出すまでその生意気なツラをぶん殴ってやろうか!?ああん!!!?!?」

「・・・ニケル砦・・・・・・水浴び・・・有り金・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ブロンドはしばし記憶を懸命に抽出しようと顔をしかめ・・・・・・そして何か思い出したように俺の顔を見た。


「思い出した、あんたあん時の。」
「・・・そうだよ、ああ、ここで会ったが100年目…!いいか、逃げるなよ。逃げたら追いつめて殺す!!」
「随分怒り心頭だな。俺も突然の再会で驚いてるけど、まあ落ちつけよ」
「落ち着いてられるか!!さあここで盗んだ10000ゴールドだけでも返してもらおうか!!!」

俺が迫真の口調で問い詰めると、ブロンドはため息をつき、ゆっくりと口を開いた。


「・・・ここじゃ何だから今から俺が借りた部屋に来いよ。続きはそこでだ」

*******************


ブロンドはこの宿で質素な一部屋をすでに借りていたのだ。
怒り心頭な俺を背に、ブロンドは後ろ腰に下げていたのであろう二本の黒檀のショートソードを机に置き、俺のほうを向いた。

「一夜限りの関係の人間に再会したのはあんたが初めてだよおっさん、しかもこんな雪国でとはね」
「ああ、俺も事件のこたぁ殆ど忘れかけていたさ。だがお前の容姿だけは忘れたくても忘れられなかった」
「そんなに印象に残ってくれていたとは嬉しいね」
「俺はな…お前をずっと探していた。あれから毎日切れそうになりながら必死にまたゴールドを蓄えたんだ。
 あんたのことを思い出すたびにハラワタが煮えくり返ったさ・・・」
「それは悪いことをしたな。」

ブロンドは鼻で笑う。ああ、このクソ生意気なツラをボコボコにしてえ・・・が、その感情をなんとか抑え、
あくまで理性的に話す。
「そうだ、お前のやったことは犯罪だ。だから!今すぐここで10000Gを俺に返すか兵士のもとに出頭しろこの泥棒!!」
「・・・ふぅ。被害者のあんたに直々にそう言われたからにはそうしたいのは山々なんだが」

ブロンドは鼻息の荒い俺を見てため息をついた。

「今は手持ち無沙汰でね。800Gしかないから今ここで返すのは無理だ。
 それと俺はあいにく国際指名手配犯じゃないんだ。シロディールで起きた事件はスカイリムでは管轄外だぞ。
 あんた用事があってわざわざこんな極寒の地に来たんじゃないのか?逆戻りするのか?」
「ぬ・・・。・・・それはそうだが・・・」

言われてみれば10000なんて大金を持っている奴などそうそういない。
俺はこのクソ生意気なブロンドを何が何でも法でさばいてもらい刑罰を受けさせよう
とは考えてはいるが、その場合はこいつを連れて今からシロディールに戻る必要がある。
・・・・・・このとてつもなくきついジェラール山地を再び越えて。

かといってこの機会を無駄にするわけには絶対にいかないのだ。

「お、俺にはその覚悟はあるぞ。たとえハイイロオオカミやフロストトロールやデイドラどもが襲ってこようが
 俺は生きて必ずてめえを帝都獄舎に突っ込んでやるって決めてんだよ!」

「まあいいけど。俺はここスカイリムとモロウウィンドに野暮用はあるが数日は余裕があるし
 シロディールに戻ってもいい……。だがもしあんたが俺を官憲につきだす場合には
 ちゃんと当時あった全ての状況を赤裸々に白状する必要あるってことは知ってるよな?」
「な、なに?」

ブロンドはとても悪戯っぽく俺を見ながら口を開いた。


「『私は男に欲情し、詐欺行為を働かれ、性欲に逆らえず一夜を共にし、気付いた時には有り金をすべて失いました。
 ついでにケツ毛も4本ほど失っちゃいました』……ってな」
「てめえ!!!!!」

obli96.jpg

ハッと気付いたときには、俺は既にブロンドの胸倉を掴んでいた。

「てめえはっ・・・!一度死ななきゃそのイカレた脳味噌は更生しねえようだなぁっ・・・!」
俺は興奮気味に、護身用に懐にさしていた鋼鉄の短剣のグリップに手をかけた。

「おお、怖い怖い。まあ落ち着け、俺が悪かったよ。だからその物騒なものをどうかしまってくれ。俺は今無防備なんだ」
「・・・・・・・・・・・っっ」

ブロンドは意外にもあっさり自分の非を認め、俺をなだめる口ぶりになった。
・・・ふん、このチキンがっ。 しぶしぶ俺はブロンドから手をはなした。


――――――しばしの沈黙が流れたが、やがてブロンドは静かに口を開いた。

「・・・言い訳をするようでみっともない話だが、俺は物心つく前から手癖が悪くてな。
 息をするように歩行者の尻はさぐるわ、夜な夜な見ず知らずの住人の家はピッキングするわで
 そういう方法で生活してきた。・・・そして自分の容姿を利用して金を持ってそうな男をひっかけ全て巻き上げるってこともな。」
「・・・・・・・・・・・・」

今までのくそ生意気な態度とはまるでうってかわったように、ブロンドは物憂げな表情になり話し始めた。
ローブの胸倉をつかんだ際にヤツの装備が見えたが、たしかに漆黒の特有な作りのもので、
すぐにあちら側の人間だということは理解できた。

「俺は一夜限りで寝た相手のことなんざすぐ忘れるし、それでうまくやってきた。罪悪感を感じたこともなかった。
 ………だからあんたと再会して、内心かなり戸惑ってる」
「え?・・・あ・・・!」

俺は頬をブロンドに指先で撫でられた途端、ぞくっとした。
・・・ああ、やばい、これは・・・・・・・・・・・・あ、あの時の・・・俺がずっと忘れられないできた感覚・・・
いや、だめだ!!流されてたまるか。こいつは息をするように人を欺くような奴だ。
俺はこいつになんとしてでも罪を償わさせなければ・・・

「単刀直入に言おう。俺は今ここで軍に捕まるわけにはいかないんだ。仕事が残っているからな。」
「じゃ・・・じゃあどうするんだよ。俺は加害者を目の前にして見逃すようなお人好しじゃないぞ。」
「わかってるさ。だから―――…そうだな。何か10000ゴールドぶんのあんたの望みを何か叶えるか、もしくは何かあんたを手伝うかさせてくれ」
「…望み…………」


…望み?そんなの、やっとこ捕まえたこのブロンドを前にして望むことなんて一つしかなかった。


「…俺は……今日の今までお前と寝たあの日のことが忘れられずにいた。あれ以来まともに女も抱けなくなっちまった。
 まったく最悪だ、俺はホモじゃねえってのにお前のせいで人生色々狂っちまったんだからよ。」
「…なんだ、また俺と寝たいのか?懲りない奴だな」

「………それは正直今すぐそうしたいが、違う。」
「じゃあ何だよ」


「その償いとして、俺を手伝え。明日俺はこのヘルゲン近くに開いたオブリビオンゲートに入って門を閉じに行く。
 俺は戦士としての名声が欲しい。だがそれには命をかけなきゃならねえし、正直ゲートに突っ込むのは怖い。
 だからお前は俺の片腕として同じく命をかけてデイドラどもを殺してほしい。コソ泥ならコソ泥なりにそれなりの腕はあるだろ?」

俺の命令にブロンドは一瞬きょとんとした顔をしたが、直後に不敵な笑みを浮かべた。

「…なんだ、そんな単純なことか。まあ、あんたを囮にして奴らの首を掻くことぐらいの役には立つかもな。」
「よし決まりだな。じゃあ明日の朝6時に出発するぞ。いいか、絶対に逃げるなよ。逃げたら今度こそ殺す」
「わかってるさ。言っておくがターゲットは必ず息の根を止め始末するのが俺のポリシーだからそう心配するなよ」
「戦ってみればわかることだな。じゃあ俺は寝るぜ。」

俺はそういってブロンドの部屋を出た。

…直後に、自分が部屋を借りられていなかったことに気が付いたのだった。



―――――そしてこの時俺が、ヤツの言葉の意味を表面的にしか捉えられていなかったことを知るのはまた先の話である。


 

つづく?

 

****************************************************



実に三年越しの続きです。
次回は2人でオブリビオンゲートに突っ込む話になるはずです。

仕事に同人の原稿やら商業などスケジュールが空いていないので、また期間は空くと思いますが、
次こそはなるべく短いスパンで書きたいものです。

スポンサーサイト
[PR]

  1. 2014/06/29(日) 01:51:33|
  2. 未分類
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。